鬼婆

市内のビデオレンタルから連れが『鬼婆』をかりてきました。戦国時代？の、戦争で息子をなくし、嫁と二人で落武者殺しと盗みで暮らしを立てている老婆。そこに息子を見殺しにし、戦争から逃げ帰った若者が現れ、嫁はその若者と性欲に溺れ始める。嫉妬に狂った老婆は...。

というお話でした。

白黒のフィルムなのですが、映像がとても綺麗。風にそよぐ広大な薄野原が舞台です。

そして、貧困を生き延びる人間達の、野生に近い人間の性の描写がかなーり良かったです。

おまけで監督のインタビューもついていたのですが、インタビュー当時なんと91歳。それなのにとてもはっきりと解説をしていたのにはぶったまげました。

「視聴者を惹きつける道具としてセックスシーンを入れるのではなく、セックスそのものを描くっていうのはとても難しい。そこに挑戦したかった。」

素晴らしいです。ああ！その通り！と思わずこのDVDをレンタルではなく購入したいと思ったくらいです。

1967年の作品で、ストーリー的にはとても分かりやすいのですが、人間の交わりと、景色と、音が絶妙に混ざり合ってて、なんだか目が離せない映画でした。

お勧めです。