月山(がっさん)

2002年4月23日
月山の山奥、大日坊に行ってきました。
http://www.dainichibou.or.jp/

真如海上人というお坊さんの即身仏があるお寺で、一度拝見してみたいと思ってました。で、静まり返った大日坊に着くと早々に、ひょっこり顔を出したお坊さんにお堂の前に通され、座って待つよう言われました。

天井いっぱいの曼荼羅やカラフルな密教らしき仏像が並ぶお堂できょろきょろしてると、お堂の中にまた別のお坊さんが現れ、

ドーン

という太鼓の音でお経を読み始めました。その間もどんどこどんどこ太鼓が響き、あの神主さんとかがよく使う白いワッサワッサしたので一人一人清められたり迫力のある読経が続きました。私達でさえけっこうびびったのに、連れや、連れ母たるやおそらくかなりドキドキしたに違いない。

その後結構お年を召した、補聴器をつけたお坊さんがとことこ出てきて、東北訛りでお寺の歴史だの弘法大師の話しなどしてくれました。積極的に何かと質問をするのはなまはげ母。

な母:「女人禁制はいつ頃までだったんですか。」
お坊さん:「あー?」
な母:「にょにんきんせいわあ、いつごろまでだったんですかあ?!」
お坊さん:「あー?…ともあれ、ですなあ。このお寺では…云々。」

その後もなまはげ母は果敢に質問を投げかけ、一つも答えを得られぬままに説明はおわり、いよいよ即身仏の間へ通されました。

ガラス張りの祭壇の中に即身仏はいらっしゃいました。その前にはご利益があった人達からのお礼の品々やら手紙がいっぱい。賽銭箱と、その前にはお守りやらお札やらがお膳のうえにこんもり。

そこでも補聴器のお坊さんが説明を続けるも、なんだか後半は「おまもりが1000円、お札は1000円、お金は賽銭箱に自分で入れるだけです。テレホンカードもあります」に力が入っていたような…。

お守りを手に力説するお坊さん。思わず手からポロリとそのお守りが床に落ちてしまい、慌てて拾おうと踏み出した足でまたも誤ってそのお守りを蹴飛ばしてしまいました。流れる沈黙。

が、お坊さんは何事もなかったかのようにお守りを拾い、またお膳に戻しました。

説明も終り、私達もお守りを数個かってお金を賽銭箱に入れ部屋を出ようとすると、どうやら連れ母はもう一つ一段高いところに置いてあったお札が気になったらしく、立ち止まってそこに手をのばす。

ガタン。ガダダダダ。

触れどころが悪かったのか、バッグが当たったのか、お札はお膳ごと見事にひっくり返り、こともあろうにバラバラとお賽銭箱の中に一つ残らず消えていったのでした。

シーン…。一同ゴクリと唾を飲み込む。お坊さんも一瞬固まった、が気を取り直したように「いいですよ、気にしないでください」と言ってくれた。

逃げるようにその部屋を後にし、出口までの間にある沢山の仏様をゆっくりみることもなく大日坊を後にしたのでした。

連れ母は自分の失敗に後になって思わず吹き出してたけど、連れは横で「後でバチがあたるぞ」とマジで脅してた。…いいじゃん。要はありがたいと思う心だよ。と、誰もが自分に言い聞かせながら車は月山の山道を銀山温泉へと向かったのでした。

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